東北地方太平洋沖地震 第9報 平成23年3月23日(水)

 

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平成22年度 被災地支援・災害ボランティア情報(50号)

 東北地方太平洋沖地震(第9報)
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           平成23年3月23日(水)21時20分発行
           全国社会福祉協議会 地域福祉部
           全国ボランティア・市民活動振興センター
           http://blog.goo.ne.jp/vc00000/
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 本会で把握した、東北地方太平洋沖地震、長野県北部の地震の
被災者のための支援活動や社会福祉関係の状況等をお知らせいた
します。

 データ量が多くなってきたことから、
HPをご参照いただけるものについては、省略をしています。
ご了承ください。

■ 1 被災地でのボランティア活動の心得とボランティア活動保
   険について
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 被災地でのボランティア活動の心得とボランティア活動保険につ
 いて
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 現時点では、被災地でのボランティア活動は、本号の5.(ボラ
ンティアや活動支援を考えている方へのメッセージ)に書いてある
とおりですが、被災地では、被災された方、近隣住民、自力で現地
に向かい活動している団体などによるボランティア活動が活発にな
ってきました。
 今後、県外等からのボランティアの参加も増えてくるものと考え
られます。
 これから被災地では、ボランティア活動が大きな力を発揮します。
その一方で、被災地の人々や他のボランティアの負担や迷惑になら
ないよう、ボランティア一人ひとりが行動に責任をもつ必要があり
ます。

 そこで、本号では、被災地でのボランティア活動の心得とボラン
ティア活動保険についてご説明します。

【災害時のボランティア活動の心得】
1.被災地でのボランティア活動は、ボランティア本人の自発的な
 意思と責任により被災地での活動に参加・行動することが基本で
 す。
2.まずは、自分自身で被災地の情報を収集し、現地に行くか、行
 かないかを判断することです。家族の理解も大切です。その際に
 は、必ず現地に設置されている災害ボランティアセンターに事前
 に連絡し、ボランティア活動への参加方法や注意点について確認
 してください。災害ボランティアセンターの連絡先は全国社会福
 祉協議会等のホームページで確認できます。
3.被災地での活動は、危険がともなうことや重労働となる場合が
 あります。安全や健康はボランティアが自分自身で管理すること
 であることを理解したうえで参加してください。体調が悪ければ、
 参加を中止することが肝心です。
4.被災地で活動する際の宿所は、ボランティア自身が事前に被災
 地の状況を確認し、手配してください。水、食料、その他身の回
 りのものについてもボランティア自身が事前に用意し、携行のう
 え被災地でのボランティア活動を開始してください。
5.被災地に到着した後は、必ず災害救援ボランティアセンターを
 訪れ、ボランティア活動の登録を行ってください。
6.被災地における緊急連絡先・連絡網を必ず確認するとともに、
 地理や気候等周辺環境を把握したうえで活動してください。
7.被災地では、被災した方々の気持ちやプライバシーに十分配慮
 し、マナーある行動と言葉づかいでボランティア活動に参加して
 ください。
8.被災地では、必ず災害救援ボランティアセンターやボランティ
 アコーディネーター等、現地受け入れ機関の指示・指導に従って
 活動してください。
9.自分にできる範囲の活動を行ってください。休憩を心がけまし
 ょう。無理な活動は、思わぬ事故につながり、かえって被災地の
 人々の負担となってしまいます。
10.備えとして、必ずボランティア活動保険(※)に加入しましょ
 う。

上記の心得は、以下ホームページで公開されています。
http://www.shakyo.or.jp/saigai/katudou.html


 ボランティア活動中の様々な事故によるケガや損害賠償責任を保
障する保険があります。活動場所と自宅との往復途上の事故も補償
の対象となります。ボランティア自身の食中毒や特定感染症、熱中
症も補償されます。
 全社協が実施しているボランティア活動保険の場合、年額490円
(天災Aタイプ)、720円(天災Bタイプ)により、地震、噴火、
津波によるケガも補償されます。
 補償期間は1年間(4月1日~3月31日の年度単位)ですのでご注意
ください。
 また、ボランティア保険は、在住地等(又は出発地)の社会福祉
協議会で加入いただきますようお願いいたします(自己負担が原則
です)。
 災害復旧作業に尽力している被災地の負担を少しでも軽減させる
ため、ご理解とご協力をお願いいたします。

ボランティア保険の詳細はこちら
http://www.fukushihoken.co.jp/


■ 2 被災地ボランティア・NPOの活動情報
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 災害ボランティアセンター設置状況等について
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 被災地の災害ボランティアセンターの設置がすすんでいますが、
現地での緊急支援、状況の把握、道路等交通網の遮断、燃料・物資
不足等により、実際に開設し、ボランティアの方がたを受け入れる
状況に至っていないところが大半です。
 ボランティアの募集対象について「市内在住の方」としていると
ころが多いですが、これは、現地に行くまでの交通手段や現地での
食料や宿泊場所等はご自分で確保することが必要であることから来
ています。
 また、受け入れ体制が整っていない場合や、活動希望の方が多く
集まりすぎたというような事例や、被災の程度がそれほどではない
ため、市町村内で十分に対応できる、他の地域を支援していただき
たいとしているところもあります。
 したがって、当該のボランティアセンターのホームページなどで
十分に確かめていただくことが必要です。

 開設されているボランティアセンターと、一部聞き取りの情報は
以下の通りです。

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 青森県(3月23日現在)
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青森県福祉救援ボランティア活動本部(青森県社協、3月12日開設)

 八戸市災害ボランティアセンター(八戸市社協、3月14日開設)
  →3月21日(月)より市内在住の方への災害ボランティアの募
   集が再開されました。
  http://www.city.hachinohe.aomori.jp/index.cfm/9,39113,21,169,html

県センターHPはこちら
http://www.aosyakyo.or.jp/00_new_joho/new_joho/20110316/saigaishien.pdf

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 岩手県(3月23日現在)
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 岩手県災害ボランティアセンター(岩手県社協、3月11日開設)
 県内9ヵ所に災害ボランティアセンターが設置されました。
 宮古市社協、大船渡市社協、花巻市社協、遠野市社協、釜石市社
協、久慈地区では、現時点での募集対象は、市内在住の方となって
います。
 陸前高田市社協、奥州市社協、住田町社協では、現在はボランテ
ィアの募集を行っていません。

県センターHPはこちら
http://www.iwate-shakyo.or.jp/

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 宮城県(3月23日現在)
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 宮城県災害ボランティアセンター(宮城県社協、3月15日開設)
 県内15ヵ所に災害ボランティアセンターが設置されました(仙台
市を除く)。
 
県センターHPはこちら
http://www.msv3151.net/index.html

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 仙台市(3月23日現在)
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※前号配信分と変更はありません。
 仙台市災害ボランティアセンター(仙台市社協、3月14日開設)
 現地センターが宮城野区、若林区、青葉区、太白区に設置されて
います。
 現在、ボランティアの募集が行われていますが、次のような案内
となっています。ご確認ください。
 「現在のところ、人命救助、ライフラインの復旧が最優先に進め
られ、避難所支援がボランティア活動の中心になっていること、及
び受入体制が整っていないことから、ボランティアの募集は市内在
住の方のみに限定いたしますのでご了承ください。
 市外、県外のボランティア活動をしていただける方については、
今後の復旧状況により大勢のボランティアの協力が必要になること
が想定されます。市外・県外からのボランティア参加については、
今後呼びかけさせていただく予定ですのでご了承願います。」とご
案内しています。

市センターHPはこちら
http://www.shakyo-sendai.or.jp

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 福島県(3月23日現在)
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※前号配信分と変更はありません。
福島県災害救援ボランティア本部(福島県社協、3月11日開設)

 玉川村社協、相馬市社協、田村市社協が新たに災害ボランティア
センターを設置し、市町村段階の災害ボランティアセンターの立ち
上げは22ヵ所となっています。
 募集はいずれも市町村内(あるいは「通える範囲」)とし、一部
で新規受付を休止しています。

県センターHPはこちら
http://www.fukushimakenshakyo.or.jp/

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 茨城県(3月23日現在)
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※前号配信分と変更はありません。
 茨城県災害ボランティア支援本部(茨城県社協、3月12日開設)
 市町村段階の災害ボランティアセンターの立ち上げは21ヵ所(さ
らにサテライトが1ヵ所)となっています。募集はいずれも市町村
内(あるいは「通える範囲」)としています。

詳しくは下記HPおよびツイッターをご覧ください。
http://www.ibaraki-welfare.or.jp/
http://twitter.com/ibashakyo

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 千葉県(3月23日現在)
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 千葉県災害ボランティアセンター(千葉県災害ボランティアセン
ター連絡会、3月16日開設)詳しくは下記HPをご覧ください。
http://chiba-saigai-vc.info/

 現在、次の3市で災害ボランティアセンターが設置されています。
〔浦安市災害ボランティアセンター(3月12日開設)〕
 24日(木)からは市内在住者のみ募集されます。状況により受付
を早く終了することもあるので、下記HPでご確認ください。

http://urayasu-shakyo.sakura.ne.jp/modules/bulletin/


〔旭市災害ボランティアセンター(3月16日開設)〕
 募集は、「日帰りができること、県内在住者に限る」としていま
す。
※一部、チェーンメール、ツイッター、掲示板等で情報が錯綜して
 いる様子ですが、旭市及び旭市社会福祉協議会のホームページが
 正式情報です。ご注意下さい。
 25日(金)までは県内の方の協力をお願いしています。
 26日(土)以降は、香取・海匝地域在住の方にお願いすることと
しています。

 下記HPでご確認ください。
 http://www5.plala.or.jp/asahishi-syakyo/saigaiborannvorasen.html

〔我孫子市災害ボランティアセンター(3月14日再開設)〕
 募集は市内在住の方としていましたが、145名の登録があり、現
在活動するための人数が確保できたため、3月21日で新規登録受付
は休止されています。
 下記HPでご確認ください。
 http://boranshika-blog.sblo.jp/


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 長野県栄村(3月23日現在)
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※前号配信分と変更はありません。

 栄村復興支援機構「結い」が3月18日発足しました。
 栄村、(社福)栄村社会福祉協議会、(特活)雪の都GO雪共和国、
(特活)栄村ネットワーク、(社)みゆき野青年会議所等により運営さ
れています。
 インターネットからボランティアの事前登録をお願いしています。
下記HPをご覧ください。
http://kaigo.nsyakyo.or.jp/sakae/

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なお、刻々と状況は変化します。最新情報はWebサイトも参考
にしてください。


■ 3 全国社会福祉協議会からのお知らせ
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本会に東北地方太平洋沖地震福祉対策本部を設置
(3月12日)しています。
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本会に東北地方太平洋沖地震福祉対策本部を設置(3月12日)して
います。


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社会福祉協議会による職員派遣
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 被災地における情報把握及び災害ボランティアセンターの運営支
援を行うため全国の社協職員の派遣が3月17日より、始まり、現在
(3月23日時点)92人が派遣されています。
 この派遣は、全国の都道府県・指定都市社協、市区町村社協の職
員が、5日単位で、現地に入るもので、全国を6ブロックに分け、
2ブロック単位で、岩手県、宮城県、福島県を担当して支援を行う
ものです。
 現在、市町村社協の災害ボランティアセンターの訪問から、実際
の駐在に移りつつあり、各センターの立ち上げ支援、運営支援を行
っています。


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生活支援、ボランティア関係情報
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〔生活福祉資金〕
 生活福祉資金貸付において、今般発生した地震により被災した世
帯に対する緊急小口資金の特例貸付を実施する予定です。
 対象は、災害救助法の適用となった地域及び被災したため
特例措置が必要な地域として各都道府県知事が設定した地域に住所
があり、当座の生活費が必要な世帯。
 貸付金額は、原則10万円以内。
 具体的な対象自治体(市町村)や申し込み方法等については、
今後、準備が整い次第、該当する都道府県社会福祉協議会から情報
提供される予定です。該当県における受付開始時期等の詳細は追っ
て情報提供します。


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関連団体の取り組み
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〔中央共同募金会〕
 中央共同募金会は、地震災害におけるボランティア・NPO
活動支援のための募金を募集しています。

 期間:平成23年3月15日~平成25年3月31日

詳細はこちら
http://www.akaihane.or.jp/topics/detail/id/61/

〔災害ボランティア活動支援プロジェクト会議〕
 災害支援ボランティア活動支援プロジェクト会議では、岩手県社
協へ6名、宮城県社協へ3名、福島県社協へ5名スタッフを派遣し、
状況把握及び被災地災害ボランティアセンターの運営支援(コーデ
ィネート、活動物資の調達等を行っています。

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 災害ボランティア活動支援プロジェクト会議とは、企業、
社会福祉協議会、NPO・共同募金会が協働するネットワーク組織
です。
(2004年に発生した新潟中越地震の後、復興活動への助成や活動の
検証調査を行うため2005年1月に中央共同募金会に設置)

 災害ボランティア活動の環境整備をめざしており、人材、
資源・物資、資金を有効に活用するため、現地支援を行います。



■ 4 各地の支援状況
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 宮城県石巻市では、当初、52,000人以上の避難者で、減ってきて
いるものの、21日の夜時点で約27,000人が避難生活を送っています。
 石巻市災害ボランティアセンターには、NGO・NPOの活動支
援の申し出も多く、避難所の運営支援を中心にボランティア活動先
をつないでいます。
 NGO・NPOも、行政が指定も把握もされていない避難所を発
見し支援している例も見られます。
 石巻市社会福祉協議会では、従前の建物が使えなくなったことか
ら、石巻専修大学5号館に災害ボランティアセンターを設置してい
ます。
 ボランティアセンターは次のように案内しています。
 「午前9時~午後4時。申し訳ありませんが現在電話は未設置で
す。※災害ボランティアご希望の方は直接ボランティアセンターに
お越し願います。電気・電話も機材もないので、他市町村からお越
しの際は、国道45号線の大渋滞に気をつけ、ガソリンや物資を余計
に持ってきてくれることを望みます。」


■ 5 ボランティアや支援活動を考えている方へのメッセージ
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 ボランティアや支援活動を考えているみなさんへ
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 被災地の状況が報道されるに従い、支援を希望する動きが高まっ
ています。今後、ボランティア活動を希望される方は、特に次の2
点に注意していただきたいと思います。

1.被災地へのボランティアについては、詳報をお待ちください

 多くの被災地では被害状況等の情報収集を行っています。
沿岸部を中心に被害の大きかった地域では、外部からは災害対応に
詳しい組織に限って救援活動が行われています。
その他の人々は、今なお現地に入れない状態がつづいています。
 その他の地域も、一部地域を除いて、被害の状況把握やボランテ
ィアニーズの把握を急いでいる段階で、災害対応の経験のある組織
以外はボランティア活動の基盤が整っていない状況にあります。

 今後、被害の状況把握とボランティア受け入れの態勢が整い次第、
全国的な支援の呼びかけが行われる予定です。
 ボランティア募集等に関する新しい情報は随時発信します。でき
る限り、HPで情報を確認いただくようお願いします。


2.支援物資の送付は都道府県等を通じてお願いします。

 被災地に、個人から多くの物資が送られますと、量の多さや物品
の仕分けの困難さ等でせっかくの善意の物資がかえって、被災地に
大きな負担がかかることになる恐れがあります。
 そのため、現在、被災地では個人の方からの直接の送付は受け付
けていない状況です。
 物資については、都道府県が取りまとめて被災地に送付するルー
トが確立されてきていますので、都道府県のホームページで詳細を
ご確認ください。
 また、社会福祉法人、NPO法人でまとめて送る動きもあります
のでそこへの参加も考えられます。 

 義援金や災害ボランティア活動の資金への募金の形を取るなどの
ご配慮をお願いします。



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社会福祉法人 全国社会福祉協議会
地域福祉部/全国ボランティア・市民活動振興センター
電話 03-3581-4655/4656
E-mail vc00000@shakyo.or.jp
災害情報専用HP:http://blog.goo.ne.jp/vc00000/
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