支援活動報告5


全社協 プレスリリース 第33号

陸前高田市災害ボランティアセンター

地元関係者と支援者が「なじょにかすっぺ(なんとかしよう)」を合言葉に生活支援活動を展開中!

 陸前高田市は、人口約2万5千人。被災した家屋は3,368戸、被災した世帯は3,845世帯、震災による死亡者数は933人、行方不明者数は805人と大きな被害を受けています。市内88箇所の避難所に15,806人の方々が暮らしています。

 陸前高田市社協も、大津波で事務所を失ったほか、役職員の一部も死亡、行方不明となっているなかで、職員達はいま、残された者の使命との強い思いで、災害ボランティアセンターの運営や社会福祉協議会の再建を進めています。

 

・これまでに5,000人のボランティアが活動


 これまでに約5,000人のボランティアが活動しています。4月30日のGWは通常の2,3倍、1日に300人前後が片付け、泥だしなどのボランティア活動をすすめています。
 GW中は、市内出身者の帰省に合わせ、家の片付けや引越しの手伝いなどのボランティアが増加することを予測し、センターでは、生活空間にボランティアが入り活動することの留意点等、オリエンテーションも充実させました。
 また、サンマの加工場がある上長部(かみおさべ)では、大津波により巨大冷蔵庫が破壊され、広範囲に流出したサンマの腐敗が問題になっており、業者自らが回収するほか、行政、ボランティアも手伝って作業に取り組んでいます。
 雨や強風によってボランティア活動は一時中断、中止に至ることもあります。また、家の片付けは、その家族が、意向を伺いながら残すものと捨てるものを整理していく場面を目の当たりにして、現地に赴いたボランティアからは「待つということも支援活動の一つだと知った」という感想もあります。

陸前高田市災害ボランティアセンター
陸前高田市災害ボランティアセンター

 

・住民の福祉ニーズ調査を開始

 

 陸前高田市の民生委員・児童委員と社協職員に加え、近隣市の民生委員・児童委員とボランティアセンタースタッフとが連携し、在宅で暮らす方々の福祉ニーズ調査をはじめました。まずは、社協が今後の生活相談・支援を受け付けるところであることを住民の方々に理解いただくよう情報提供することから丁寧にはじめています。

 関係者は、今後、住民同士でお茶を飲んだり、食事をしたり、今の気持ちを語り合ったり、困りごとが相談できるような場づくり活動につながっていくことを願っています。

 

打ち合わせが続くVC内(写真中央は陸前高田市社協の安田さん)
打ち合わせが続くVC内(写真中央は陸前高田市社協の安田さん)

 

・ステッカーを制作。募金していただいた方に災害VCにて配付しています


 市民や関係者の夢、願いを陸前高田の復旧・復興につないでいく、そのため、皆で力を合わせて何とかしていこうという強いメッセージを込めて「つないで陸高、なじょにかすっぺ」ステッカーを制作しました。
 このステッカーは、福井県社協(3月15日からの先遣隊派遣をするなど、陸前高田市社協の支援を行っています)が協力して作成しました。
 現地災害ボランティアセンターで1口300円以上の募金していただいた方にお配りしています。

日本百景にも選ばれた名勝「高田松原」が、7万本あった松林が津波により被害をうけ、1本の松だけが津波に負けず、凛としてその姿をとどめています。
日本百景にも選ばれた名勝「高田松原」が、7万本あった松林が津波により被害をうけ、1本の松だけが津波に負けず、凛としてその姿をとどめています。
これを希望の一本松として陸高復興のシンボルとしてステッカーのモチーフとしました。
これを希望の一本松として陸高復興のシンボルとしてステッカーのモチーフとしました。